なぜ、税務署は相続があったことを知っているの?

今回は、相続税の申告のお手伝いをしていたなかで頂いたご質問のうち、共通して頂くことが多いもの3点をQ&A方式でご説明します。

Q1 なぜ税務署は、相続があったことを知っているのか?

 相続税法に、“市区町村長等は、死亡届書等を受理した日の翌月末までに、その旨を税務署長に届け出なければならない”と規定されているため。
 お亡くなりになると、故人の埋葬許可等を得るために、市区町村に一定の届出をする必要があり、また病院等も通知する義務があるため、通常、死亡日から2ヵ月以内に税務署は、相続が発生したことを知ることとなります。

Q2 なぜ、他にも相続人がいるのに私にお尋ね書と申告書が発送されたか?

 税務署は、Q1で死亡届出書等を提出した親族宛に「相続に関するお尋ね書と相続税の申告書」を発送しているためです。
 従って、別の親族が死亡届出書等を提出した場合は、その方に届くことになります。

Q3 どうして、相続税がかかりそうか知っているの?

 税務署には下記のような資料が蓄積されており、それらの資料からお亡くなりになられた方の資産形成状況を推定しています。

  資料 推定される資産
(1)  給与所得の源泉徴収票  給与収入、扶養親族
(2)  退職所得の源泉徴収票  退職金の有無、申告の有無、退職金使途
(3)  自宅や賃貸不動産が所在する固定資産税の名寄帳  不動産の有無
(4)  賃貸不動産の使用料の支払調書  不動産所得の申告有無、不動産の利用状況
(5)  不動産を売買したときの支払調書  譲渡所得の申告の有無、譲渡代金の使途
(6)  配当金の支払調書  申告の有無、所有株式
(7)  特定口座の年間取引報告書  申告の有無、所有株式
(8)  生命保険金等の支払調書  支払の有無、生命保険金の支払の有無・使途
(9)  金地金を売買したときの支払調書  申告の有無、譲渡代金の使途
(10)  国外財産調書  国外財産の有無
(11)  所得税の確定申告書  収入の種類、扶養親族
(12)  法人税申告書  非上場会社の株主明細
(13)  第一次相続の相続税申告書  一次相続で相続した財産の使途やその後の形成

以上は法定書類の一部で、税法で提出が義務付けられているものです。このほかにも、税務調査官が過去に別の個人や法人の税務調査時に収取した資料などの法定外書類もあり、様々な資料から、故人の財産状況を推定しています。

 

このコラムは、平成25年10月25日時点の法令により作成しているため、今後の法改正により異なる取り扱いとなる場合があります。
また、専門的な内容を判り易くするため、敢えて詳細な要件などを省略していることもあります。本コラムに記載されている内容を実行する際は、当事務所までご相談下さい。

 

 
 

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