借地権とは

相続税のお手伝いをしていると、借地権底地の相続の案件に関わることが多く、契約書調停書和解証書などを拝見します。
また、借地権を本当に理解している方は少ないのが実感です。そこで今回は借地権の概要についてQ&A方式で説明させて頂きます。

Q1.借地権とは何ですか?
A.借地権とは、借地借家法第2条に規定しており、建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権をいいます。

Q.駐車場のための土地賃借権は「借地権」に該当しますか?
A.該当しません。民法上の土地賃借権です。

Q.ゴルフ場経営のための土地賃借権は「借地権」に該当しますか?
A.該当しません。敢えていえばクラブハウス部分は該当する可能性があります。

Q.地上権と借地権の違いを教えて下さい。
A.違いは地上権が「物権」に該当し、借地権は「債権」に該当することから次の表のように生じております。物件は第三者に対して権利を主張できますが、債権はその契約当事者、すなわち地主と借地人間でのみ有効なものとなります。
1.修正版2_地上権と借地権の違い.png

Q.現在、法律上存在する土地利用権の種類の概要について教えて下さい。
A.次の表を確認してください。

2.修正版2_土地利用権の種類の概要.png

Q.平成4年8月1日に旧借地法が廃止され、借地借家法が施行されたと聞きましたが違いを教えて下さい。
A.次のコラムを楽しみにしてください。

渋谷広志税理士事務所のサービス

 相続税申告にあたり借地権の評価は注意が必要です。貸している(又は借りている)土地が借地権に該当するのか、単なる民法上の土地賃借権なのかを判断し、さらに、旧法上の借地権又は新法の普通借地権なのか、或いは定期借地権なのかを区分しないと正しい評価ができません。弊事務所では、権利関係を正しく理解し、適正に評価しますのでご安心くださいませ。

このコラムは、平成26年7月25日時点の法令により作成しているため、今後の法改正により異なる取り扱いとなる場合があります。
また、専門的な内容を判り易くするため、敢えて詳細な要件などを省略していることもあります。本コラムに記載されている内容を実行する際は、当事務所までご相談ください。

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